田の字型に和室が連なり、広い庭に沿って縁側が続く、古い日本家屋の1階部分をリノベーションさせていただきました。縁側や玄関など、既存空間の趣を残しながら連なる和室をLDKとし、ワンフロアで快適に過ごせる空間にしたいというのがご要望。

南側に配置されていた和室2間をオークの無垢フローリングと淡いグレーの漆喰で仕上げた広いLDKに変更。フルフラットのセラミックトップキッチンをアイランド型にレイアウトし、背面に木とタイルを組み合わせて製作したカップボードを配置しました。襖で緩く繋がっていた縁側は壁で仕切って庭からの隙間風を回避。木枠の建具と室内窓を設けて光と風をコントロールできるようにしました。もともとキッチンがあった場所は、身支度や洗濯がまとめてできる収納スペース付きのユーティリティに。キッチンから最短距離でアクセスできるゆとりのある空間になっており、洗面化粧台やキャビネット、作業台などもカップボードのデザインに合わせて木で造り込んでいます。1間残した和室もLDKの雰囲気に馴染むよう装いを一新。和とモダンが優しく溶け合うグラデン流の和モダン空間に生まれ変わりました。